【2020年版】Amazonプライムビデオの見放題で見られる日本映画の古典・名作10選
- 2020.10.08
- 2020.10.09
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動画配信サービス(VOD)では最近の映画やドラマ、バラエティなどを見ることが多いかと思いますが、その魅力は新しい作品だけではありません。普通なら出会わないような古い映画に出会えるのも大きな魅力なのです。
とはいえ、いまどき古い映画に興味を持つ人などあまりいません。でも、私は声を大にして言いたい!古典映画には最新映画に勝るとも劣らない面白さがあると。
それに、 こんなことを書くと説教臭いといわれそうですが、 古典を知ることで新作をより深く味わうことができるようになることもあるのです。いま映画を作っている人たちの多くは古典を見てさまざまなことを学んできたわけですから。
そこで、VODで目についた古典映画を色々紹介していきたいと思います。
今回は日本映画の古典的名作で、Amazonプライムビデオの見放題で見られるものを10本厳選してお届けします。
なんですが、まとめていて気づいたのは、本当に勧めたい作品はPrime Videoチャンネルの「プラス松竹」と「シネマコレクション by KADOKAWA」の方に多く有るので、よりコアに日本映画を楽しみたい方はそちらもご参照ください。
今後こんな特集をしようかなと考えています。
・「シネマコレクション by KADOKAWA」で深堀りする増村保造と大映映画
・「プラス松竹」で木下恵介らの文芸映画に浸る
まずは、今回の見放題10選をどうぞ!
羅生門
羅生門 デジタル完全版
芥川龍之介の『藪の中』を黒澤明監督が映画化。日本映画として初めてヴェネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した。
崩れかけた羅生門でボーっと雨宿りをする坊さんと百姓の男、そこにもう一人の男がやってきて三人は話を始める。百姓は3日前、都に程近い山中で一人の侍の遺骸を見つけ、今日そのことで検非違使庁にいってきたのだという。百性は互いに食い違う3人の関係者について話し始める。
1950年,日本,88分
監督:黒澤明
撮影:宮川一夫
出演:三船敏郎、京マチ子、志村喬、千秋実、森雅之
銀座化粧
銀座化粧
戦後の混乱期、息子と二人暮らしの戦争未亡人雪子は、バーのベテラン女給として働くが、人がよすぎて貧乏暮らしが続いていた。そんな雪子に旧友の静江から妾の話が来るが…
「女」を描かせたら天下一品の成瀬巳喜男が田中絹代を主演に迎え、戦後の混乱期、女たちがいかに生きて行るのかをユーモア満天に描いた。
1951年,日本,87分
監督:成瀬巳喜男
出演:田中絹代、香川京子、東野英治郎
東京物語
東京物語
巨匠小津安二郎の代表作の一つ。尾道から上京した老夫婦と戦死した息子の妻との交流から家族や社会のあり方を描いた。小津のスタイルや名優たちの演技が堪能できるだけでなく、当時の変わりゆく家族関係や社会状況についても考察がされた日本映画史に残る名作。
尾道、老境に差し掛かった夫婦が旅支度をしている。彼らは息子たちが住む東京へ旅行に出発し、一人家に残る末娘の京子がそれを見送った。果たして東京に到着した老夫婦は子どもたちの家に厄介になりながら東京で過ごすが、邪険にされ、戦死した次男の妻紀子と東京観光をし、最後は満足して尾道に帰っていく。
1953年,日本,136分
監督:小津安二郎
撮影:厚田雄春
出演:笠置衆、東山千栄子、原節子、杉村春子、香川京子
雨月物語
雨月物語
黒澤、小津に次ぐ巨匠とも賞される溝口健二の代表作の一つ。江戸時代の文学を翻案し、時代劇ながら現代的なドラマに仕上げています。ヴェネチア映画祭銀獅子賞受賞。
戦国時代、近江の国の農村で焼き物を作っていた源十郎は戦に乗じて町で焼き物を売り小金を手にする。女房の宮木の喜ぶ顔を見て調子に乗った源十郎は侍になるための金がほしい弟籐兵衛とともに大量の焼き物を作り始めた。そしてついに釜に入れたとき、村に柴田の軍勢が来たため、やむなく山に逃げることになってしまったが…
1953年,日本,97分
監督:溝口健二
撮影:宮川一夫
出演:京マチ子、水戸光子、田中絹代、森雅之
ゴジラ
いわずと知れた日本特撮映画の記念碑的名作だが、第五福竜丸事件を受けて作られた、反原水爆の強いメッセージを持つ作品でもある。
日本近海で偶然不明の海難事故が次々と起こり、数隻の船が転覆。さらに、台風が襲った夜、大戸島に巨大生物が現れたという報告が入った。調査に入った山根教授らはその足跡から放射能を検出、ついに巨大生物を目撃し、その生物が水爆実験によって住処を奪われたジュラ紀から生存する巨大生物だと結論付けた。そして“ゴジラ”と名づけられた生物は再び人々を襲う…
1954年,日本,97分
監督:本田猪四郎
音楽:伊福部明
出演:宝田明、志村喬、菅井きん
幕末太陽傳
幕末太陽傳 デジタル修復版
幕末の品川、南の遊郭街として知られた品川の一軒の女郎屋相模屋を舞台に、侍とおかしな町人と女郎達が繰り広げる群像劇。フランキー堺のキャラクターがなんといっても面白い。出演人も後にスターとなる人たちが多数出演の豪華版。川島雄三の代表作の一つ。
1957年,日本,110分
監督:川島雄三
出演:フランキー堺、左幸子、南田洋子、石原裕次郎、芦川いづみ
キューポラのある街
キューポラのある街
キューポラと呼ばれる煙突が立ち並ぶ鋳物の町・川口、そこに住むジュンの父は熟練工だが、工場が買収されたことでクビになり、徐々に自暴自棄に陥っていく。ジュンはそんな父を見ながら、自分の力で高校へ行こうとパチンコ屋でアルバイトを始めるが、弟のタカユキがチンピラに屑鉄盗みに引っ張られていったりと苦難ばかりが降りかかる…
吉永小百合を主演に、高度経済成長に差し掛かる日本の姿を描いた青春映画の名作。時代を色濃く反映する様々なトピックが盛り込まれ、見ごたえは充分。
1962年,日本,100分
監督:浦山桐郎
脚本:今村昌平、浦山桐郎
出演:吉永小百合、東野英治郎、浜田光夫、加藤武
にっぽん昆虫記
にっぽん昆虫記
母親の松木えんが婿をもらって2ヶ月目に生まれた娘とめ、少し抜けた夫を尻目に母親は乱れた生活を続けるが、とめはそこで育って行った。とめは戦争中女工となったが、地主の家に嫁にやられ娘信子を生んで帰って来る。戦後は工場に戻るが、組合活動に参加したことで会社をクビになり単身上京、メイドとして働くが…
今村昌平が実際に売春斡旋業をしていた女性にその半生を聞き、それをもとにシナリオを書いたという無名人の伝記映画。左幸子がベルリン映画祭で主演女優賞を受賞。
1963年,日本,123分
監督:今村昌平
出演:左幸子、岸輝子、北村和夫、北林谷栄、長門裕之
東京オリンピック
東京オリンピック
1964年、東京で開かれた第18回オリンピック。日本がこれまでに経験したことのない規模で行われたスポーツイベントを巨匠・市川崑が記録し、映画化した作品。聖歌がギリシャで点火されるところから、開会式、各競技、閉会式まで、時に全体を俯瞰し、時にひとりの人間を追い、余すところなく伝えた3時間近い力作。
公開されたのは、オリンピックが開催された翌年だったが、人々の記憶に新しかったこともあって、ドキュメンタリー映画としては空前の観客動員を記録し、大きな話題となった。
1965年,日本,170分
監督: 市川崑
脚本: 和田夏十、市川崑、白坂依志夫、谷川俊太郎
撮影: 中村謹司、宮川一夫、林田重男、田中正
殺人狂時代
殺人狂時代
精神病院を営む溝呂木は大日本人口調節審議会なるものを秘密裏に設立し、ナチスの残党とともに人口調整のために無駄な人間を殺すことを計画していた。犯罪心理学者の桔梗信治のところにも間淵という殺し屋が差し向けられるが、間淵は桔梗の亡き母のブロンズ像にぶつかってあえなく死んでしまう。しかし、その後、桔梗に次々と殺し屋が差し向けられる…
都筑道夫の「飢えた遺産」を岡本喜八が監督したアクション・コメディ、仲代達矢の飄々とした演技が非常にいい。チャップリンの『殺人狂時代』とはまったく関係はない。
1967年,日本,99分
監督:岡本喜八
原作:都筑道夫
出演:仲代達矢、団令子、天本英世
いかがでしたか?これだけ見ればあなたももはやちょっとした日本映画通。ここから先は興味を持った監督、俳優、ジャンルをもっと深堀りしていって欲しいと思います。
改めてリストアップして個人的に思ったのは「そういえば岡本喜八好きだった!」ということでした。今度は岡本喜八特集でもやろうかな。
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