木下恵介

戦争の記憶が生々しい時代のリアリティと失われた素朴さが感動を呼ぶ『二十四の瞳』

映画『二十四の瞳』の概要 昭和初期、瀬戸内海は小豆島の小さな村、子供たちは本校に通うまでの3年間を岬の分教場で過ごす。その分教場に新しい先生がやってきた。その大石先生は洋服で自転車に乗って分教場にやってくるハイカラな先生だった。もう一人の先生や父兄たちはそんな先生をなかなか受け入れようとしないが、とうの大石先生は子供たちに明るく接し、子供たちも先生を受け入れていったが… 映画化の2年前に書かれた壺 […]

高峰秀子の純愛を木下恵介がゆったりと描く『女の園』

映画『女の園』の概要 京都の正倫女子大学、良妻賢母の教育をモットーとするこの学校の学則は厳しく、特に寮母の五条真弓はことあるごとに学生たちに厳しく当たっていた。そんな中、出石芳江は勉強についていけず、東京の恋人との関係も非難されて神経衰弱に陥りつつあった。また財閥の娘である林野明子は学校から特別扱いされている自分に反発するように学校の改革運動に没頭していた。 女性の解放、労働運動など時代の空気を強 […]