日本映画

3/5ページ

伝説のアニメ映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』の尽きない魅力

「クレヨンしんちゃん」といえば、国民的なアニメですが、その映画版の中に伝説的とも言える名作があります。それは2001年に公開された『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』。クレヨンしんちゃんであるにも関わらず大人に絶賛されたのがこの映画なのです。 映画『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』の概要 なぜか1970年、大阪万博の会場にいる野原一家、そしてなぜかそこ […]

湯浅政明監督『きみと、波にのれたら』物語は凡庸でも感動はさせる映像の魔術

湯浅政明監督が2019年に制作した長編第4作。サーフィン好きの大学生ひな子と消防士の港が出会い、恋に落ちる。二人はごく普通の恋人同士としてデートをし、港はひな子からサーフィンを習ってハマっていく。幸せな二人の日々はある事故で急展開を迎える。 映画『夜明け告げるルーのうた』、最近ではTVアニメ「映像研には手を出すな!」などで話題の湯浅政明監督の映像には人を引き込む力がある。 映画『きみと、波に乗れた […]

湯浅政明監督『夜は短し歩けよ乙女』の時間の謎と荒唐無稽な面白さ

2017年の作品で、湯浅政明監督の長編第2作。京都を舞台に不思議な一夜を過ごす「先輩」と「乙女」と周囲の人々を描いた。原作は『四畳半神話大系』と同じ森見登美彦で、 見てもよくわからなかったという方は『四畳半神話大系』を見ると、少しは分かるようになるかもしれませんし、わからなくてもそのほうが楽しめると思います。 映画『夜は短し歩けよ乙女』の概要 大学生の「先輩」はクラブの後輩の「乙女」に一目惚れ、な […]

湯浅政明監督『夜明け告げるルーのうた』は少年と世界の関係を描き感動を呼ぶファンタジー

湯浅政明監督が2017年に手掛けた長編第3作。人魚伝説が残る港町で祖父、父と暮らす中学3年生のカイが人魚の少女ルーと出会ったことで巻き起こる騒動を描いた作品です。 少し入り込みにくいところはありましたが、最後は感動もできる青春ファンタジーです。斉藤和義さんの「歌うたいのバラッド」もいい味出してます。 映画『夜明け告げるルーのうた』の概要 中学3年生の足元カイは港町・日無町で祖父、父と舟屋のある舟宿 […]

黒澤明のデビュー作『姿三四郎』はスポ根の原点

黒澤明が戦中に柔術家を主人公に撮ったデビュー作。姿三四郎が成長し徒手空拳で戦う姿に当時の少年達は熱狂した。今で言うスポ根ものの原点かもしれない。 映画『姿三四郎』の概要 柔術を志していた三四郎は入門に行った師匠の闇討ちについていく。そこで何人もの達人をばったばったと投げる矢野正五郎にほれ込み、柔道の道に進むことにした。厳しい修行でみるみる強くなった三四郎は警視庁主催の他流試合に出場することになるが […]

『續姿三四郎』を続編嫌いの黒澤明はどう撮ったのか

1945年、黒澤明が撮った『姿三四郎』の続編。続編嫌いで知られる黒澤明だが、いざ撮ってみればそれなりの作品に仕上げるところはさすが。 映画『續姿三四郎』の概要 前作『姿三四郎』で檜垣源之助を倒し、旅に出た三四郎が2年後に帰ってくる。その途中横浜で、アメリカ兵に殴られている人力車夫を助けてアメリカ兵を海に投げ飛ばし、招かれた大使館でスパーラー(ボクサー)と戦う柔術家に出会うが、三四郎は見るに見かねて […]

黒澤明の『虎の尾を踏む男達』でエノケンの底力を知る

黒澤明の戦後第1作として撮られながら検閲に引っかかり7年間公開されなかったという喜劇。歌舞伎の演目「勧進帳」を黒澤明が大胆にアレンジし、エノケンの笑いでダイナミックなコメディにした。 映画『虎の尾を踏む男達』の概要 平家を滅ぼすのに功を上げた義経だったが、梶原景時の箴言により兄頼朝から終われる身となってしまった。義経は奥州の藤原氏の下に逃げ延びるため、武蔵坊弁慶らとともに山伏に変装して旅をしていた […]

黒澤明『わが青春に悔なし』原節子の美しさが光る戦後第一作

第二次大戦中に映画監督としてデビューした黒澤明の戦後第一作は、反軍国主義的カラーに染まった戦後らしい作品。厳しい制作状況の中でも原節子の美しさを引き出して魅力的な映画をつくった。 映画『わが青春に悔なし』の概要 満州事変のころ、「京大事件」がおきた。京大の教授八木原の弟子である野毛は7人の仲間と、教授の娘幸枝とともに政府に反対し、議論を繰り広げていた。野毛は学生運動を組織し、デモを行い逮捕されてし […]

黒澤明『素晴らしき日曜日』コメディでもリアルな戦後を描く

黒澤明が1947年に撮ったヒューマン・コメディ。ある恋人の休日をモチーフに、同時代の観客に時代について問いかける意欲作。 映画『素晴らしき日曜日』の概要 日曜日ごとのデートを楽しみにしているふたり、しかしふたりとも貧乏で今日はふたり合わせて35円しかない。それでも必死に楽しく過ごそうとする昌子だったが、雄造はどうにも憂鬱で昌子の気分について行くことが出来ない… 戦後の暗い世相の中必死に明るく生きよ […]

黒澤明と三船敏郎の初タッグ『酔いどれ天使』は時代を描いた人間ドラマ

黒澤明がほぼ新人の三船敏郎をはじめて主演に迎えて撮った野心的なドラマ。終戦直後の混沌とした時代を舞台に、三船は若いヤクザものを演じ、志村喬が医者を演じた。 映画『酔いどれ天使』の概要 闇市近くの薄汚れた建物に医局を構える眞田医師、そこにしゃれた風体の男がやってくる。男は手を打たれており、手から弾丸をとりだすが、咳が気になった眞田医師は結核の診察もして、その男に「肺に穴が開いている」と告げると、男は […]

1 3 5